「スマホ老眼」20,30代に増加

20代、30代なのに手元が見えにくいと言った老眼のような症状に悩む人が増えているそうだ。スマートフォンなどが関係しているとみられ、「スマホ老眼」と呼ばれている。新たな現代病という指摘もあり、目の酷使に注意が必要だ。
都内の商社に勤める29歳の男性は「ふと腕時計を見たり、電車の中で路線図を確認したりするときに、文字がぼやけて判読しづらくなった」と話す。症状が出るのは主に夕方。週末に向かうにつれ、見づらさを感じる時間が増えるという。
職場でパソコンを使うほか、外回りの際もスマホでのメール確認や情報収集に余念がない。仕事が終わってもスマホは手放せない。
近くのものにピントが合わないとは、まるで老眼のよう。年を重ねた人がなるものと思っていたが、こうした若者は他にもいるのだろうか?みさき眼科クリニック院長の石岡みさきさんは「確かに増えている。医学用語ではないが、いわゆるスマホ老眼で、目の酷使が原因」と話す。
「手元が見づらい」「日によって同じ場所にあるものが見えたり、見えなかったりする」など、老眼の初期症状のような悩みを抱える20代、30代の来院者は2~3年前までつき2、3人だったが、今は10~20人ほどに増えたそうだ。視力には特段の異常はないが、ピント調節がスムーズに行えないのが特徴だ。
スマホ老眼は、医学的には「調節緊張」と呼ばれる症状だ。近くを見続けるなどした結果、筋肉が凝ってピント調節ができなくなる。老眼ではなく、症状は一時的なことが多いが、重篤化するとピントが固定されたままになることがある。石岡さんは「パソコンでも同様の症状は起こるが、スマホの場合、短い距離で小さな画面内の文字を凝視するため、よりなりやすい」という。
対処法としては、パソコンやスマホを1時間続けたら10~15分休み、遠くの景色を眺める。立体的で、奥行きのある風景画などを見るのもいい。また目を温めると、疲れをとる効果があるそうだ。症状が改善しない場合は眼科を受診した方が良いだろう。
スマホ老眼以外にも、スマホに関係するとされる「現代病」はいろいろある。スマホ首、スマホ指、スマホ巻き肩など。スマホが普及してまだ数年。今後どんな「現代病」が登場するか分からない。適度な距離、時間、頻度を保って活用することが大切だ。